【猫の膀胱炎】元気になっても油断大敵、繰り返す時はストレス対策も!

足を開いて膀胱がパンパンだと見せてくる体の愛猫ミミ

こんにちは!レウです。

突然ですが・・・

猫がおしっこする時に鳴いていたりする事ってありませんか?

猫がやたらとトイレに行くのにおしっこの量が少ない、出てないって事はありませんか?

猫のおしっこの色がいつもと違うと感じたことはありませんか?

猫が急にトイレ以外のところでおしっこしだしたって事はありませんか?

 
そういった場合、猫が泌尿器系の病気を患っている可能性があります。

猫の泌尿器系の病気と言えば、尿路結石や膀胱炎が最も多いとされています。

 
今回は、その内の一つ、繰り返すことも多いという猫の膀胱炎を取り上げてみます。

猫の膀胱炎は尿路結石と似たような症状をみせ、重篤化すればこれまた同じように命の危険にさらされる怖い病気です。

原因や症状をしっかりと把握し、猫の尿路結石と共に膀胱炎の予防に努めましょう。

また、猫の尿路結石同様に、猫が出すサイン(症状)にいち早く気付いてあげることが重要となります。

 
この記事では、猫の膀胱炎について、原因や症状、繰り返しの発症を防ぐ予防方法などを書いて見ようと思います。

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猫にとっての膀胱炎とは?

膀胱炎はオス猫の方がなりやすいと聞いて悲しんでいる体の愛猫モコ

腎臓から運ばれる尿を一旦ためておく袋状の器官が膀胱、その膀胱から尿道を通って尿は排出されることになります。

膀胱炎とはその名の通り、その尿をためておく膀胱が何らかの原因で炎症を起こした状態を指します。

 
膀胱炎には、尿路から逆流した細菌などを原因とする「細菌性膀胱炎」、尿路結晶・結石が原因となる膀胱炎、そして原因不明の「特発性膀胱炎」とがあり、猫の場合は「特発性膀胱炎」が多いそうです。

 
また、人間は女性に多く、犬でもメスに多いとされる膀胱炎。

猫の場合、発症の割合で言えば、オスメスの性別による差はそれほど無いそようです。

ただ、危険度という面では、オス猫の生殖器は先端部分、尿道がとても細くなっているので、膀胱炎によって尿道に膿などが詰まって尿道閉塞になりやすいオスの方が注意すべきとされています。

膀胱炎で猫が起こす症状は?

おしっこして来たのでチェックしてくれと言っている体の愛猫ミミ

猫が膀胱炎になった時の主な症状は以下のようになります。

  • トイレに行く回数が増える頻尿
  • 排尿姿勢になっても尿が出ない、または量が少ない
  • 排尿時に痛がって鳴く
  • 尿に血が混ざる血尿
  • トイレ以外の場所で粗相する
  • 陰部を気にして頻繁に舐める

初期症状としては頻尿、思ったようにおしっこが出ないので、何度もトイレに行くようになるのです。

おしっこをする体勢になってもおしっこがあまり出ない・・・。

おしっこをすると痛みを感じる為に鳴いたりすることも・・・。

炎症が酷くなると、膀胱や尿管から出血を起して血尿が出たり、細菌が繁殖している場合には、にごった尿をすることもあるそうです。

また、尿意はめちゃめちゃ感じているのにトイレに入ってもおしっこが出なかったり、痛みを感じてトイレまで辿り着けなかったりして、猫がトイレ以外でもおしっこをしてしまうこともあります。

ちょっと話が逸れますが、膀胱炎による猫の粗相に悩まされている方もいるかと思います。

基本的に膀胱炎の症状が治まれば、元通りちゃんと猫トイレでおしっこするようになります。

もし、猫の粗相が治まらないのであれば、他に何らかの原因があるのかもしれません。

トイレの環境(汚れ、大きさ、場所、砂)が気に入らない場合もありますし、それはおしっこを我慢する要因となったり、猫のストレスにもなるので、膀胱炎の原因の一つともなります。

また、粗相した場所におしっこの臭いが残ってしまい、そこをトイレと認識してしまっている場合もあります。

猫の粗相には様々な原因や理由がありますので、心当たりのあるところを改善していってみましょう。

【猫の粗相】トイレのしつけ、治らない布団などでの粗相の原因や対策
猫が布団などトイレ以外で、おしっこやうんちをしてしまう粗相。猫をしつけようと叱っても意味が無く、臭いを消し原因を見つけないと、なかなか治らない猫の粗相について、トイレのしつけから、スプレーや分離不安などその原因や対策について書いています。

 
膀胱炎で最も危険なのは、おしっこが全く出なくなってしまった時。

結石や血餅などによって尿路が閉塞していしまい、おしっこが全く出ないような状態になると、急性腎不全を引き起こしてしまう可能性があり、最悪の場合死に至る危険もあるのです。

先ほども書きましたように、尿路閉塞はオス猫の方が起こりやすいとされていますので、特に注意してあげてください。

そして、愛猫が1日以上おしっこをしていない!?と感じたのであれば、とても危険な状態ですので、すぐに動物病院で診てもらってくださいね。

 
膀胱炎の症状は、尿路結石とほとんど同じような症状であり、トイレ内、排尿時の異変が多い。

これら症状がそのまま猫の出すサインとなりますので、日頃から猫がトイレに行った時、トイレの掃除をする時などに確認してあげましょう。

あと、尿の色がおかしい、血尿が出ていることに気付いてあげるには、猫トイレの工夫が必要ですね。

猫の尿色の異変や血尿は膀胱炎に限らず、様々な病気の症状、サインにもなりますので、猫砂を白いモノに変えたり、尿の色が確認しやすい猫砂も売られているので探してみると良いと思いますよ。

猫の膀胱炎の原因は?

トイレが汚れていたと文句を言っている体の愛猫モコ

猫の膀胱炎には「細菌性膀胱炎」と、尿結晶・尿結石による膀胱炎、そして「特発性膀胱炎」があり、それぞれの場合で原因が異なるのですが、ザックリと原因を言えば、細菌(感染)・尿結晶・ストレスって感じでしょうか。

細菌が原因

細菌性膀胱炎の場合は、主に何らかの要因によって尿道に入ってしまった大腸菌などの細菌や真菌が繁殖、それが逆行して膀胱へと到達してしまい炎症を起こしてしまいます。

また、ごく希に膀胱内の寄生虫(毛細線虫)によって膀胱炎を起こすこともあるそうです。

毛細線虫は、ミミズやナメクジを食べたり、感染している猫(動物)の尿を舐めたりすることで感染してしまうおそれがあるとのこと。

尿結晶・尿結石が原因

尿結晶・尿結石が原因となる猫の膀胱炎は、メカニズムとしては尿路結石と同じですね。

食事などでマグネシウムやカルシウムなどのミネラルバランスが崩れ、中性だった猫の尿酸値がアルカリ性や酸性になることで出来てしまう結晶や結石によって、膀胱粘膜が傷つけられて炎症を起こします。

原因不明

で、一番厄介なのが「特発性膀胱炎」

原因不明の猫の膀胱炎・・・つまり原因が特定出来ないので、膀胱炎への根本的な治療が出来ない(対症療法しかない)のです。

ただ、肥満や多頭飼いなど複数の要因が絡み合って発症していると考えられていて、特に環境の変化や高い場所に位置する猫の落ち着ける居場所が無いなど、猫のストレスが密接に関わっているのではないかと言われています。

「特発性膀胱炎」の場合、急性、慢性、再発性があり、急性や再発性の場合は何の対策をしなくても発症から1週間程度で症状が治まりますが、再発性の場合は5割の確率で1年以内(早くて数日~数週間隔)に再発するとされています。

また、猫の膀胱炎全体の約6割が「特発性膀胱炎」であり、比較的若い猫に多く発症し、自然治癒と再発を繰り返すそうです。

原因が分らない上に再発するっていうのは厄介ですよね・・・。

1週間程度で自然治癒するのであれば放っておいても良いのかと言えばそうではなく、緊急性の高い膀胱炎の可能性もあり、素人目で判断してしまうのは良くないので、最初の膀胱炎発症時は必ず病院で診断してもらった方が良いです。

その後に、再発を繰り返すようであれば、自宅での自然療法(下記予防方法と同様)も試みてみましょう。

そして、膀胱炎の再発間隔が短いままであるのなら、再度病院で診断してもらうといった形を取るのが最も良いのではないでしょうか。

猫の膀胱炎の治療方法

ストレスを感じている体の愛猫ミミ

膀胱炎の原因によって治療方法が異なります。

細菌などが原因の場合には、原因となった細菌に効果のある抗生剤や、炎症が強い時には消炎剤など、内服薬や注射もしくは点滴による投薬治療が行なわれます。

尿結晶や尿結石が原因の場合には、それらの種類によって療法食などで溶かすことが出来るそうですが、場合によっては膀胱洗浄で排泄を促したり、外科手術で取り除くなど大掛かりになることも。

 
ですが、これらのように原因さえ分ればしっかりと治療してあげられます。

再発の多い膀胱炎ですので、ちょっと良くなって来たからと通院を止めてしまわず、獣医さんの指示に従いしっかりと完治させることが大切です。

 
問題となるのは、やはり「特発性膀胱炎」でしょうか。

いくら検査しても原因が特定出来ないので、痛みや炎症は抑えられても、完治させることが出来ずに再発してしまう可能性が高い。

病院でやれることは、その時点で現れている症状、膀胱炎による痛みや炎症に対する対症療法しかありません。

ただ、原因のところでも書きましたが、ストレスと密接に関係すると言うことであれば、そこを取り除いてやるしかないでしょう。

そう・・・飼い主の意地ってヤツを見せてやるしかありません!

繰り返される膀胱炎を予防するには?

omizu

大きく分けて膀胱炎には3つの原因があり、それぞれ予防対策を取る必要があります。

「細菌性膀胱炎」では清潔にすること、尿結晶・尿結石が原因ならば尿路結石と同じ予防方法、そして「特発性膀胱炎」であれば猫のストレスへの対策を講じましょう。

尿路結石の予防に関してはこちらをご覧下さいね。

【猫の尿路結石】自然治癒は考えない!放っておくと死に至る怖い病気!
現代猫がなりやすい病気の一つ、泌尿器系の病気、下部尿路結石。放っておくと腎不全や尿毒症などに発展し、猫が命の危険にも晒される。そんな猫の尿路結石について、ストルバイト尿石とシュウ酸カルシウム結石の違い、原因と症状(サイン)や予防方法です。

また、下記します膀胱炎予防は、自然治癒と再発を繰り返す「特発性膀胱炎」の自宅で行う自然療法と同様の方法となります。

その場合、特に水分補給とストレス対策が重要となります。

ただし、先ほども書きましたように、自宅で自然療法を行う際には、必ず獣医師さんと相談の上で行うようにしてくださいね。

猫トイレまわりの改善

不衛生になりがちで、どうしても細菌や雑菌が繁殖しがちなトイレは、こまめに掃除して清潔に保つようにしてあげましょう。

猫は綺麗好きですので、汚れていたり、汚物処理がされていないと、トイレに行くのを躊躇または我慢してしまいます。

あなたも「おしっこ我慢し過ぎると膀胱炎になるよ!」みたいなことを母親に言われたことありませんか?(え!?うちだけ!?)

猫だって同じ、いや濃いおしっこをする猫にとって、膀胱におしっこを溜め続けることは人間以上に危険です。

清潔に保つのはもちろんですが、トイレを複数個設置(猫の数+1が理想)するだとか、少し大きめのトイレに買い換える、設置場所を猫の落ち着ける静かな場所にする、猫砂を猫の好みに合わせる等々、なるべく猫がおしっこしやすいトイレ環境を作ってあげましょう。

免疫力の低下が細菌などへの感染を容易にもしてしまいますので、特に年を重ねた猫などは免疫力を高める必要があります。

【猫の免疫力】猫風邪や癌など病気予防に!猫の免疫力を高める方法!
免疫力は、猫を猫風邪など感染症から癌まで様々な病気から守る。免疫力アップは猫に長生きしてもらうには必須。その免疫力が弱いとどうなるのか、低下の原因は何なのか、免疫力を上げるにはどうすれば良いのかなど、猫の免疫力を高める方法を書いています。

水分補給

猫は元々砂漠で生活していた生き物ですので、少ない水分補給で済むように体内の水分をとても大切に扱います。

猫は、おしっこを限界までため込んで排尿回数を減らし、ぎゅっと凝縮した濃いおしっこ一気に出す形をとっているのです。

猫に泌尿器系の病気が多いのもその為。

なので、猫には水分を多く摂らせて、濃いおしっこをなるべく薄め、排尿回数を増やしてやることがとても大事であり、基本でもあるのです。

ですが、猫は水分補給が少なくても生きていける体のつくりとなっている為に、水をあまり飲まない動物、そのくせ水へのこだわりも半端無い。

清潔で新鮮な水を飲めるようこまめに取り替えてあげたり、水飲み場を複数箇所つくってあげたり、好みにあった容器にしたり、水の温度を変えてみたり、愛猫が水をしっかりと飲んでくれるように色々と工夫してあげましょう。

また、どうしても飲んでくれない場合には、ドライフードから約8割が水分で構成されているウェットフードに切り替えるのも膀胱炎予防(治療)には有効です。

【猫と水】水道水で大丈夫?猫が水を飲まない?猫に水を飲ませる方法
猫に多い泌尿器系の病気ひいては腎臓病を防ぐ為にも水分摂取はとても大切。ですが、猫はあまり水を飲んではくれない上に、こだわりも半端無い。猫と水、一日に必要な量、飲ませてはいけない水、水道水は大丈夫なのか、猫に水を飲んでもらう方法をご紹介です。

ストレス除去

猫の膀胱炎の中で最も多く、はたまた原因不明とされる「特発性膀胱炎」の予防には、猫のストレス対策をするのが効果的だと考えられています。

再発も多く見られる「特発性膀胱炎」ですので、一度かかってしまった場合なら尚更、猫のストレスをなるべく軽減してやることが大切ですね。

 
しかし、どういったところに猫がストレスを感じているのか、そこの判断が非常に難しいんですよね。

個体差だってありますし・・・。

ここはもう・・・思い当たることを手当たり次第やっていく他ありません。

 
うちで気をつけていることは、とにかく居場所をたくさん作ってあげること、猫が驚くような音を鳴らさない、不可抗力でそういった状況になった時は、名前を呼びながら撫でてあげたり、出来るだけ猫の近くに居て、落ち着かせるようにしています。

居場所に関しては、飼い主が見えるような場所や、全体を見渡せるような高い位置、狭くてちょっと薄暗い場所(隠れられる場所)、愛猫が良く居る場所などにキャットタワーや猫ベッド、ペットハウスなどを設置すると良いでしょう。

居場所をたくさん作ってあげることで、猫が落ち着ける環境が増え、猫的に不測の事態(お客が来るなど)が起きても、どこかの静かな場所に移動したり、身を潜めることが出来ますからね。

また、先ほど“トイレまわりの改善”のところでも書いたようなことや、食事に時間をなるべく守ること、引っ越しや模様替えなどでもストレスになりがち、飼い主とのスキンシップ不足や運動不足、他の猫と相性が悪いなど、ストレスの要因は様々にあります。

どうしようも無いこともあるかと思いますが、できる限り猫のストレスにならないように、ちょっぴり猫寄りで生活してあげると良いかもしれませんね。

【猫のストレス】愛猫の過剰グルーミング&薄毛(ハゲ)の原因や改善策
猫のストレスによる薄毛(ハゲ)、モコも過剰なグルーミングにより毛を噛みちぎってお腹や両手足が薄毛になった頃がありました。当時のことを振り返りながら猫の薄毛(ハゲ)について、そして猫のストレスについて、症状や原因と解消方法を調べてみました。

猫の膀胱炎について、考察とまとめ

居心地の良いキャットタワーにたむろする愛猫たち

膀胱炎も尿路結石と同じように、猫がかかりやすい病気です。

もしそれらにかかっていた場合、ほとんどの異変はトイレの中で起こります。

あ、トイレに行ったな?と思ったら、ちゃんとおしっこが出ているか、おしっこ中に鳴いたりしていないか、変な色のおしっこをしていないか、ちょいちょい確認してみると良いでしょう。

 
日頃の暮らしの中で、猫の様子がいつもと違うと感じたら、それは猫のサイン。

どんな病気でも同じですが、まぁいいか・・・と見過ごさずに、まずは注意深く見守り、そして「やっぱりおかしい!」と感じたのなら、すぐに病院に連れて行ってあげるようにしてくださいね。

「そんなわけない!病気のハズ無い!」と思いたい気持ちも分りますが、早く発見してあげられたらラッキーですよ。

早期発見、早期治療がなによりも大切ですから。

 
ひとえに膀胱炎とは言っても、大きく3つの原因があり、それぞれに治療や予防も異なって来ます。

それだけ聞くと、予防するにはあれもこれもやらなきゃで面倒だと思いがちですが、決してそんなことはありません。

猫と暮らしているのであれば当然のように考慮すべきことばかりです。

トイレをこまめに掃除して、水をしっかりと飲んでもらい、猫の居場所を作ったり、一緒に遊んであげたり等々、猫にストレスを与えないような暮らしをする。

ただそれだけです。

それに、膀胱炎の予防対策は、尿路結石とほとんど同じですので、むしろ一石二鳥なのです。

また、再発の多い病気でもありますので、そうならないように膀胱炎の予防対策は出来る限りしっかりと行なうようにしましょう!

猫の膀胱炎について参考にさせていただいたサイト様の記事

猫の保険・病気・怪我
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この記事を書いた人
レウ

35年間猫と暮らし、今現在2匹の猫と暮らす猫バカ。地図会社、印刷会社、システム会社を経て、物作りの楽しさを知りブログを書き始める。猫を長生きさせることを目標とし猫ブログを立ち上げ、愛猫たちの出来事、猫に関する役立つ情報など、経験した事も交えながら、飼い主目線で記事を書いてます。猫以外では映画やゲームが好きなインドア派。

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