【猫の糖尿病】完治せずとも末期症状でも諦めない!原因や症状と予防

糖尿病注意!おデブな愛猫ミミ

こんにちは!レウです。

人も猫もちょっと太って来ると気になる病気の一つである糖尿病。

犬より猫がかかりやすく、さらに痩せているより肥満の方が正常体重の猫の5倍も糖尿病になりやすい。

そして、オスよりメス、避妊・去勢している猫の方が肥満になりやすいそうです。

また、若くして糖尿病になる場合もありますが、人と同様に中高年以上の猫に発症しやすく、10歳前後から特に注意が必要、まさに成人病というか成猫病なのです。

うちにも一匹、ちょっぴり太り気味の猫がいまして、ちょっと心配になったりもします。

ミミもメスやし、もうおばさんやしなぁ・・・。

ということで、今回は糖尿病について、その原因と症状、治療や予防するにはどうすれば良いのかを調べてみました。

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猫の糖尿病とは?

糖尿病と言えばミミの事だと思っている体の愛猫モコ(ミミは太ってるけど糖尿病ではありません)

猫の糖尿病とは、膵臓から分泌されるインスリンが不足、または膵炎や遺伝などによりその分泌を阻害する要因がある場合に、細胞に必要な糖分(ブドウ糖)を取り込めなくなってしまうことで血糖値が上がってしまい、猫の体に様々な影響を及ぼしてしまう病気

糖尿病は、インスリン分泌が不十分な場合の「インスリン依存型糖尿病」と、インスリンの効果が阻害される場合の「インスリン非依存型糖尿病」、あと、糖尿病予備群とも言える耐糖性障害(IGT)の「ホルモン誘発性の糖尿病」に分けられます。

猫が糖尿病にかかりやすい理由としては、猫はなかなか食べ物にありつけない野生での暮らしに則して、長く食べ物を食べなくても血糖値が下がりにくいような体質、インスリン抵抗性の高い生き物であるがゆえ。

ですが、人に飼われるようになった猫は、ちゃんと食事を摂れる環境にあり、その体質(インスリン抵抗性の高さ)が逆に仇となってしまっている為だと言われています。

猫の糖尿病は、しっかりと正確な治療を続ければ、命にかかわる危険性は低いものの、その治療は度重なる通院や、症状によってはインスリン投与が必要となり、飼い主はそれなりの覚悟が必要となります。

また、正確ではない診断で間違った処置を行うと命に関わってくるので注意が必要です。

糖尿病の原因

食っちゃ寝している愛猫ミミ

猫の糖尿病の原因となるのは、人と同様に食べ過ぎ(早食い)や運動不足などからくる肥満、ストレスが主な原因とされています。

特に肥満には注意が必要で、インスリン不足によって血糖値が上昇、糖尿病を発症してしまう確率が格段に高くなってしまう。

また、食事内容には注意が必要であり、肉食動物である猫にとっては高タンパク、低炭水化物が善しとされていて、そうではない食事を与え続けることが影響している可能性もあるとのこと。

「インスリン依存型」は、慢性膵炎、遺伝的素因などによって起こる糖尿病。

「インスリン非依存型」は、肥満や運動不足、ストレスといった環境的要因、クッシング症候群、慢性的な炎症性疾患で起こる糖尿病。

猫の糖尿病の症状(初期~末期)

食べ過ぎているので注意の為、顔を鷲づかみされている愛猫ミミ

[初期症状]

  • 水をよく飲み、排尿の量が増える。(多飲多尿)
  • 食欲が増えてよく食べているにも関わらず体重が増えない。
[症状が進んだ場合]

  • 毛艶が悪くなる。
  • 元気消失。
  • 食欲が低下し体重が減る。
  • 黄疸が見られる。
  • 膀胱炎や皮膚炎など感染症を起こす。
  • 緊急性の高い糖尿病ケトアシドーシスという状態になる。(嘔吐・下痢・ふらつき・昏睡)
[末期症状]

  • かかとを地面につけて歩くなど、歩き方がおかしくなる。
  • 低体温となり震える。
  • 白内障が進行し、黒目が白く濁っている。
  • 腎臓障害や脂肪肝など合併症を起こす。
  • インスリンが効かない場合、昏睡状態に陥って死に至る。

猫の慢性腎不全と同様に初期症状に見られるのは「多飲多尿」になります。

糖尿病が進行すると膀胱炎や皮膚炎など感染症、重篤化した場合には腎臓障害や脂肪肝などといった合併症を引き起こしやすくもなります。

また、猫が糖尿病であることに気付かないまま症状が進行してしまうと、極端なインスリン不足だったり、基礎疾患など他の疾患を併発し、その影響を受けて糖尿病性ケトアシドーシスという病気を発症しやすくなってしまいます。

糖尿病性ケトアシドーシスは、体液が酸性に傾き、主に嘔吐を起し、短期間で昏睡状態に陥ってしまうこともある急性の合併症であり、緊急性が高く早急に治療を施してもらう必要があります。

糖尿病は、重傷化してしまい、その上でインスリンが効かないともなると死に至る可能性もありますので、なるべく早く猫の状態に気付いてあげることが大切です。

早期発見、早期治療が何よりも重要なのです。

普段よりも水をよく飲み、尿の量が多い、急激に食べる量が増えるなどした場合は、糖尿病のおそれもありますので、動物病院へ行き診察してもらってください。

その為には普段から愛猫がどれぐらい水を飲むのか、その量をしっかりと把握しておくことも大切です。

猫が水を飲み過ぎている、飲んだ水をすぐ吐く、それって大丈夫なの?
猫はあまり水を飲まないハズなのに、愛猫が水を飲み過ぎている、飲んだ水または透明な液体を吐いている、と心配されている方もいるかと思います。猫にとって適切な水分摂取量、多飲多尿、飲んだ水または透明な液体を吐くのは問題無いのか等について書きます。

猫に糖尿病の末期症状が見られたとしても回復したという例は多々あるようです。

猫の糖尿病は完治しない病気ですが、一時的な場合もあるようですし、回復の見込みが消えたわけではありませんので、もしも末期の症状が見られたとしても、絶対に諦めるようなことはしないでくださいね

病状が治まり、猫それぞれに合った適切な治療を続けることが出来れば、猫は健康な状態を保ち一生を全うすることが出来る病気でもあります。

猫の糖尿病は診断が難しい?

おデブおデブ言われてついにキレた体の愛猫ミミ

猫の糖尿病は、犬などよりも診断が難しいとされています。

診断は通常、血液検査と尿検査にて行われますが、猫はちょっとしたことでも血糖値が上がってしまう。

猫を病院になんて連れて行った日にゃ、それこそ興奮して血糖値が上がった状態だと容易に想像できますよね。

なので血糖値が重要となる糖尿病の診断では、それが興奮状態のものなのか、糖尿病によるものなのか、獣医師さんは判断しづらいというわけです。

猫の糖尿病は、興奮(ストレス)状態を避け、空腹時の持続的な高血糖と尿糖が証明された上で、猫が糖尿病であるという診断が下されます。

そんなことは無いとは思いますが、簡単に糖尿病だと判断されて、インスリン投与なんてされると低血糖となってしまい、その後の治療によっては命にかかわってくるようなことも起こりかねません。

もしも一度の検査だけで簡単に糖尿病と判断された場合には、念のため治療を行う前に他の病院にも行って診て貰いましょう。

セカンドオピニオンってヤツです。

猫の糖尿病の治療方法

糖尿病でも肥満でもないと言っている体で仰向けになっている愛猫ミミ

糖尿病の治療は、血糖値のコントロールが主体となります。

ただ、猫の糖尿病は、人または犬とはちょっと違っています。

人の場合は、脳梗塞、心筋梗塞、腎不全、盲目、脚の壊死などの合併症が怖いのですが、猫の場合には、合併症は通常起こらない(ただ上記症状のところでも書きましたように、気付かず進行してしまった場合や末期になると合併症を起こすことはある。)とされていますので、人の場合ほど、厳格は血糖値の管理は不要とされています。

とは言え、やはり血糖値のコントロールが重要ですので、インスリン不足を補う適切な量のインスリン注射を毎日行います。

通院は猫にとってストレスであり血糖値が上昇しかねないので、注射はリラックス出来る自宅で、飼い主自らが行います。

また、インスリン注射を打ち過ぎることで起こってしまう低血糖を防ぐため、猫の場合の血糖値管理は通常よりも少し高めで維持することが多いようです。

 
インスリン注射を必要としない「インスリン非依存型糖尿病」の場合は、原因となる病気、肥満、ストレスを取り除いてやれば、インスリン注射の必要がなくなる場合もあります。

その場合は、血糖値が急激に上昇しないように、徹底した食事管理や糖質の少ない糖尿病用の療法食を用いるなどの食事療法を行ったり、経口血糖降下剤などの薬が用いられます。

ちなみにインスリン注射を必要とする場合も、食事で血糖値のコントロールが上手く出来るようになれば、インスリン注射はしなくてよくなる場合もあるとのことですよ。

ただし必要なインスリンの量は変動しますので、勝手な判断は禁物!

定期検診を受けて獣医師さんとインスリンの量、注射するタイミングなどを相談しながら、しっかりと血糖値コントロールをしてあげましょう。

 
これらの治療は飼い主の負担も大きくとても大変ですが、糖尿病はちゃんと治療さえしていれば、猫は普段通りに生活し、最後の時までしっかりと生き抜くことが出来る病気でもありますので、愛猫のために希望を持って頑張りましょう!!

猫の糖尿病を予防するには?

運動している(おもちゃで遊んでいる)愛猫ミミ

猫の糖尿病を予防するには、血糖値が上がってしまうようなストレスを溜めさせない穏やかに過ごせる環境作りと、とにもかくにも食事の管理、肥満防止もしくは解消(ダイエット)が重要となります。

肥満を予防・改善すれば、糖尿病だけではなく、猫下部尿路対策や膀胱炎などの予防にもなりますので、言い方はおかしいかもですが、一石二鳥、三鳥ですよ。

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食事管理

基本的に、食事(キャットフード)は高タンパク、低炭水化物とした方が良く、肥満ぎみの猫であれば低脂肪・低カロリーなものが良いですね。

また、避妊・去勢を行った猫は太りやすい傾向にあるので、より注意が必要です。

肥満や糖尿病の予防に良い栄養素の説明と、オススメ出来る厳選した物の中からその栄養素に適したキャットフードを選んでみましたので、良かったら参考にしてください。

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うちの場合は、僕の生活スタイル(長時間うちを留守にする・・・)に合わせて、いつの間にか猫たち自身で食事の量を調節することが出来るようになっていたりしますが、ほとんどの猫は与えられた分を一気に全て食べてしまいますので、食事の回数を増やしてやるのも肥満には効果的。

一日の分を一日6~7回と小分けにして与えると肥満には良いそうです。厳しいようならもう少し回数は減らしても良いと思いますが。

適度な運動

肥満には運動!ってころで、適度な運動をさせること。

愛猫の好みに合ったおもちゃで遊んであげたりすれば良いかと思います。

飼い主と猫のスキンシップにもなり、それがストレス発散ともなりますしね。

ストレス除去

猫に出来るだけストレスを与えない、溜めさせない。

ストレスには猫が使うモノ、トイレなどはいつも綺麗にしてあげて、声をかけてやったり出来るだけスキンシップを取るようにするのも良いでしょう。

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猫の糖尿病について、考察とまとめ

コロンコロンしている愛猫ミミを呆れている体で見ているの愛猫モコ

猫の糖尿病について色々と調べてみました。

 
ぽっちゃりした猫って、コロコロしていて、走り方もボテボテしして、とても可愛いですよね。

もの凄くよく解ります・・・うちにも一匹太り気味の猫がいますので・・・。

でも、それが一見健康そうに見えても、体は悲鳴をあげている場合もあるのです。

 
猫が欲しがるとついつい食べ物を与えてしまいがちですが、日々の食事(キャットフード)の量も含めて、グッと堪えて我慢し、猫にも我慢してもらいましょう。

そうすることで猫が長生きしてくれると思えばこそ・・・それこそ愛情です。

時間が無いと言い訳せずに、猫たちと遊んだり、スキンシップはしっかりと取るようにしましょう・・・それが飼い主の責任でもありますよ。

その一つ一つが、猫を病気から守り長生きしてもらう為だと思えば楽勝ですよね!

 
猫にとって、肥満が糖尿病を含めて健康を害する一つの要因であることや、糖尿病になってしまうと治療など色々と大変・・・

ですが、飼い主の負担は大きくなってはしまうけど、しっかりと血糖値をコントロールしてあげることが出来れば、猫は元気に普段通りの生活をし生きていくことが出来ます

もしも病気が進行してしまっている状態(末期症状)で糖尿病だと分っても、そこから回復する見込みだってあるので絶望しないでください!絶対に諦めちゃダメです!

 
糖尿病になると、検査に日々のインスリン注射、時には手術など、とてもお金がかかります。

備えとしてペット保険をお考えの方もいるのではないでしょうか?

猫の保険についても色々調べて記事にしていますので、必要に応じて読んでいただければと思います。

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猫の保険・病気・怪我
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この記事を書いた人
レウ

35年間猫と暮らし、今現在2匹の猫と暮らす猫バカ。地図会社、印刷会社、システム会社を経て、物作りの楽しさを知りブログを書き始める。猫を長生きさせることを目標とし猫ブログを立ち上げ、愛猫たちの出来事、猫に関する役立つ情報など、経験した事も交えながら、飼い主目線で記事を書いてます。猫以外では映画やゲームが好きなインドア派。

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