こんにちは!レウです。
まずはじめに・・・
この記事は、人間に向けた猫アレルギーではなく、猫自身のアレルギーについての記事となりますので、人間に向けた猫アレルギーについて知りたいんや!って方はこちらの記事をご覧下さいね(汗)
さて、では本題に入ります。
人間にもアレルギーがあるように、猫にもアレルギーがあります。
普通に過ごしているとなかなか猫がアレルギー持ちだということには気付いてあげられにくい。
食事の後に嘔吐してしまったら、慌てて食べるからでしょ!食べ過ぎるからでしょ!って思うのが普通ですからね。
ですが、実は猫が食物アレルギーによって嘔吐してしまっている場合だってあるのです。
同じようなタイミングや、猫が何かに触れた時に、くしゃみや鼻水、下痢や嘔吐、咳などをしていた場合には、猫が何らかのアレルギーを起こしている可能性があるのです。
これらは一例に過ぎず、猫のアレルギー症状や原因物質(アレルゲン)も様々にありますので、猫のアレルギーについて頭の片隅にでも置いておくと、アレルギーを疑うことも出来ますし、対処もしやすいかと思います。
ってことで、今回は猫のアレルギーについて、主な症状やアレルギーの種類と原因、検査や治療方法、そして何よりも大切なアレルゲンへの対策などを書いてみたいと思います。
皮膚炎が多い?猫のアレルギー症状とは?
猫のアレルギーとは、何らかの形で猫の体内に侵入した異物に対し、免疫細胞が過剰に反応してしまうことで起こる症状のことです。
その異物となる物が猫のアレルギーの原因物資(アレルゲン)となります。
メカニズムは人間が起こすアレルギーと同じですね。
そうして猫がアレルギーを起こした場合には、主に以下のような症状が現われます。
- くしゃみ・鼻水(鼻炎)
- 目やに・流涙症
- 咳・喘鳴
- 下痢・嘔吐
- 痒み・発疹
- 脱毛
- 皮膚炎
風邪の諸症状のようなものから、下痢や嘔吐、喘息、痒みや皮膚炎など様々ですね。
猫の場合は、くしゃみや鼻水(鼻炎)、咳、目やにといった人間と同じような症状もありますが、どちらかと言えば、強い痒みが出たり皮膚炎といった症状が多い傾向にあります。
猫が皮膚炎を発症すると、痒みを伴う発疹や脱毛が出来て、痒みを感じる為に舐めたり引っ掻いたり・・・その悪循環で炎症がどんどん酷くなっていくってパターン。
もちろん喘息などその他の症状を起こす可能性もあり、それぞれアレルギーの原因物質(アレルゲン)によってその症状は変わって来ます。
猫のアレルギーの種類や原因(アレルゲン)
猫のアレルギーの種類は大きく分けて4つに分類されています。
- アトピー性アレルギー
- ノミ(昆虫)アレルギー
- 食物アレルギー
- 接触性アレルギー
それでは一つずつ、それぞれの原因や症状などを見ていきましょう。
アトピー性のアレルギー
アレルゲンとなる主な物質は、空気中の花粉や、カビ、ダニ、動物のフケなどのハウスダストで、それらを吸引したり皮膚に付着することで発症します。
症状としては、花粉やハウスダストによるくしゃみ・鼻水(鼻炎)・目やに・流涙症・咳・喘息。
中でも咳は、頻発するようでしたら喘息を起こし、重度の場合には呼吸困難に陥ってしまう可能性もありますので注意が必要です。
そして、顔のまわり、四肢、腹部などに強い痒みが出て、猫が舐めたり掻きむしったりするので、脱毛したり皮膚炎(アトピー性皮膚炎)となってしまう可能性があります。
ノミ(昆虫)アレルギー
アレルゲンとなるのは、猫に寄生しているノミの唾液です。
普通であれば、ノミに噛まれた箇所に発疹が出来て痒みを感じるのですが、ノミアレルギーを持っている猫だと痒みを誘発して全身あちらこちらで強い痒みを感じます。
それだけでも可哀想に思うのですが、これまた猫が過剰に毛繕いしたり掻きむしってしまうので、脱毛や皮膚炎となってしまう。
さらには、ノミは感染症など様々な病気を媒介してしまうので、猫の体にノミが寄生していた場合には早急に対処してあげてくださいね。
また、ノミだけではなく蚊やアブなどの唾液からも、アレルギー反応を引き起こしてしまう可能性があります。
食物アレルギー
アレルゲンとなる物は、牛肉、魚、豚肉、ラム肉、鶏肉、卵、乳製品、穀物類(小麦、大豆、トウモロコシ)など多岐に渡ります。
症状としては、くしゃみ、咳、目やに、流涙症、下痢、嘔吐、そして食物アレルギーも例外ではなく痒みによる引っ掻きや毛繕い、脱毛、皮膚炎などといった症状が現われます。
食物アレルギーは、アレルゲンが含まれている食べ物を食べた後、短時間で発症することが多いのですが、数日後に症状が現われ、それがしばらくの間持続する場合もある。
接触性のアレルギー
接触性アレルギーとは、文字通り猫が何らかの物(アレルゲン)に接触した時にアレルギー反応を引き起こし、接触した箇所に皮膚炎が発症します。
接触性ですので、毛に覆われた部分よりも毛の薄い所に症状が出やすいです。
アレルゲンとなる物は、植物、石鹸、洗剤、カーペット、毛布、シャンプー、プラスチック、ゴム、革、金属、ワックス、脱臭剤、除草剤、肥料、薬品、ノミ防止首輪に至るまで、身の回りにある様々な物。
また、発症までには、アレルゲンに触れ続けて数ヶ月~数年かかる場合もあり、アレルゲンの種類の多さも相俟ってアレルゲンの特定は極めて困難。
アトピーやノミ、食物性のアレルギーに比べて、珍しいアレルギーではありますが、アトピー性皮膚炎を患っている猫は発症しやすいとされていますので注意が必要。
猫のアレルギー検査
どんな病気でもそうですが、とにかく原因が分らなければ治療や予防のしようがありません。
その症状や症状が現われるタイミングなどによって、猫がアレルギー反応を示しているかもしれないと考えられる場合には、まずアレルゲンを特定する検査を受けた方がよいでしょう。
アレルギー全般の検査としては、採血をして検査する血液検査、食物アレルギーが疑われる場合には除去食検査を行ないます。
血液検査
採血をすることによるアレルギー全般の検査となります。
血液検査では、特異的IgE検査やリンパ球反応試験が行われ、いずれも病院で採血し、外注して検査を行ってもらう形となり、検査結果が出るまで約2週間程度かかります。
特異的IgE検査は、主にⅠ型アレルギー(即時型アレルギーと呼ばれる)、猫がアレルゲンと接触してすぐ(15分程度で)症状が出るようなアトピー、喘息や花粉症などといったアレルギーに対する検査となります。
リンパ球反応試験は、主にⅣ型アレルギー(遅延型アレルギーとも呼ばれる)、猫がアレルゲンと接触後少し間を置いて(24~48時間で)症状が出るようなアレルギー対する検査です。
食物アレルギーはⅣ型アレルギーに属しているものが多く、食物アレルギーが疑われる場合には、リンパ球反応試験も併せて行う場合が多いとのこと。
食品の項目に陽性反応があった場合には、その食品が含まれていないキャットフードリストを貰えますよ。
ただ血液検査への過信は禁物で、検査結果が必ずしも正確ではない場合も多く、陰性、陽性共に参考程度にすべきとされています。
とは言え、やはり指標があった方が、治療や改善の方針も決めやすいので決して無駄ではありません。
猫のアレルギー検査(血液検査)の費用は、動物病院によってまちまち、相場で言えば大体2~3万円となっているようです。
検査も補償対象に入っているペット保険に加入していれば半額(以下)ぐらいにはなるのかな。
除去食検査
食物アレルギーが疑われる場合の検査となります。
現在食べているキャットフードやおやつなどは検査中一切与えず、獣医さんの指示に従って、アレルゲンの可能性がある食材を使っていないアレルギー専用食またはご家庭での手作りご飯のみを与えます。
この検査方法は、猫の体調の関係などもあって1回の食事や1日では判断を下せないので、約1ヶ月~2ヶ月ほど続けることになります。
そうすることで猫のアレルギー症状に改善がみられた場合には、これまで食べていた食材がアレルゲンであった可能性が高くなり、次の段階へと進みます。
第二段階は、アレルギー専用食またはご家庭での手作りご飯といった除去食を与えながら、アレルゲンの可能性がある食材を一種類ずつ(一週間程度)与えてみて、どの食材で猫がアレルギー反応を起こすのかを見定めていきます。
アレルゲンを特定するまで少々時間を要してしまいますが、食物アレルギーの場合は、この方法が最も確実で有力な方法となります。
猫のアレルギーの治療方法
猫のアレルギーに関しては、人間の猫アレルギーや花粉症などと同様にアレルギーそのものを治すことは出来ませんので、治療というよりも軽減そしてアレルギー症状が出ないようにする形となります。
アレルギー検査と症状に合った対処療法、そして原因物質(アレルゲン)の排除が基本。
アトピー性アレルギー
まずはその症状に別の病気の影響がないかを確認し、それら基礎疾患への治療を行ないます。
アトピー性皮膚炎を完治させるのは難しく、アレルゲンの除去、炎症を軽減する投薬、痒みを抑える薬用シャンプー、減感作療法(アレルゲンに慣れさせる)などといった方法で症状を抑えるしかありません。
軽度なものであれば花粉の時期などに、くしゃみや鼻水、痒みが出る程度で済みますので、アレルゲンの除去と、痒がっていると感じたのであれば悪化しないようにエリザベスカラーなどを使って、とにかく猫が患部に触れないように対応してあげてください。
ノミアレルギー性皮膚炎
病院で処方された駆除薬を使ってノミを予防、駆除することが先決です。
様々な種類の駆除薬があり中には危険な成分が含まれている物もありますので、自己判断するのではなく獣医師さんに相談の上で使用するようにしてください。
その他、抗アレルギー薬や抗掻痒薬など症状の軽減を行なう対処療法が行なわれます。
ちなみにノミ取り首輪というものがありますが、結局のところ殺虫剤がついた首輪、それが原因で猫が首回りに炎症を起こしたり、誤飲の危険性も捨てきれないので、あまりおすすめはできません。
食物アレルギー
どのアレルギーにも言えることですが、とにかくアレルゲンを特定し排除してやることが一番の治療および予防方法となります。
新しいキャットフードに変えた際にアレルギー症状が起こったのであれば、その新しいキャットフードに含まれる食材の中にアレルゲンがあるとみて良いでしょう。
ですが、それでも一つや二つだけ食材が違うというわけでもないし、含まれる食材の割合によっても変わって来るでしょうから、ご自身で特定するのはなかなか難しいかと思います。
病院で検査してもらえばアレルゲンを特定することが出来ますので、そのアレルゲンとなる食材が含まれていないキャットフードに変えてあげましょう。
また、症状によっては、投薬による対処療法を行なうことになります。
接触性皮膚炎
治療として可能なことは、炎症を軽減する投薬や痒みを抑える薬用シャンプーなどを使った症状を抑えることのみです。
接触性のアレルギーの場合は、非常に困難ではありますが、とにかくアレルゲンを特定することが大事。
減感作療法も効果的ではなく、アレルゲンを特定し排除しない限りは、一生涯に渡って症状を抑える投薬を続けることとなってしまいます。
猫がアレルギー反応を示した時に、いったい何に触れたのかを思い出しみてください。
少し可哀想ですが、症状が治まってからその疑わしい物質にもう一度触れさせて、それでまた症状が出たならば、その物質がアレルゲンである可能性が高くなります。
猫のアレルギー対策(予防)
猫のアレルギーを予防するには、言うまでもなく原因物質(アレルゲン)をなるべく猫に近づけないことが何よりも大切。
こまめな掃除
これはもうダニやカビといったハウスダスト対策ですね。
布団、クッション、ソファ、ありとあらゆる場所にダニなどハウスダストの原因となる物は潜んでしますので、それぞれ掃除や洗濯(天日干し)を行いましょう。
ダニなんかは、ホコリの中の栄養分を食べて生きています。
部屋の片隅などに溜まったホコリや猫の抜け毛にもダニはいますので、しっかりと取り除きましょう。
衣類や猫が使うグッズ、特に猫ベッドやマットなどは猫の抜け毛が溜まりやすいので、こまめに対応してあげた方が良いですね。
洗濯する時に、猫の抜け毛が取れやすくなったり付着しにくくなる洗剤や、水に浮いた猫の抜け毛を絡め取ってくれるスポンジなどを活用するのも手です。
また部屋の空気を入れ換えたり風通しをよくするのもダニ、カビってかハウスダストには効果的です。
まぁ最近は某大陸からやって来る大気汚染もなかなかですので、それらがまだ少ない午前中にでも。
花粉や舞い上がったハウスダストなどは空気清浄機を使用すると良いかもしれませんね。
食事の改善
これは食物アレルギーに関してとなりますので、現在与えているキャットフードで問題なければそのままでも良いかと。
愛猫のアレルゲンが特定されている場合には、その食材や成分がふくまれていない物に変えてあげてください。
アレルゲンが特定出来ていない場合には、猫のアレルゲンとなる食材をなるべく排除したキャットフードなんかもありますので、そういった物に切替えてみても良いかもですね。
食材だけではなく添加物や含まれている成分なんかでもアレルギーを起こす猫もいるようですし、それ以前に添加物は猫にとって良くないので、必ず無添加の物をチョイスするよう心がけて下さい。
また、切替えの際は、一気に切替えるのではなく猫の様子を確認しながら徐々に切替えてあげてくださいね。
腸内環境を整える
善玉菌よりも悪玉菌が増えてしまうことで起こる腸内環境の乱れ。
善玉菌には消化や吸収、アレルギー症状の緩和、免疫細胞の活性化など様々な役割を果たしているのですが、悪玉菌が増えてしまうことでその役割が果たせなくなってしまいます。
食べた物を上手く消化出来ず、そこへ悪玉菌が群がり腐らせて有害な物質を放出してしまうので、アレルギー症状(主に食物アレルギー)を誘発してしまいかねません。
腸内環境を整えて消化吸収能力や免疫力の低下を防ぐこともまた、アレルギー症状から猫の身を守る手段となります。
7~8歳を過ぎた猫の腸内環境、消化吸収能力はどんどん弱っていき悪化の一途を辿るので、特にシニア猫には注意が必要です。
室内飼いの徹底
猫を飼う場合には、様々な危険を考慮して完全室内飼いが推奨れています。
猫が外に出掛ければ、草むらを通ったり、他の野良猫と接触したり、ノミをくっつけて帰って来る可能性が高まってしまいます。
家の中にノミを持ち込まれると、あっという間に繁殖して、他の猫(ペット)や人間にも被害がお及んでしまいますし、その度に駆除しなくてはならなくなります。
ですが、室内飼いを徹底していれば、ノミに寄生される確率は格段に減少します。
蚊やアブに関しても同様ですが、こちらは室内に入ってくるおそれもありますので、窓には網戸をつけたりと防虫対策を取るようにしてください。
猫のアレルギーについて、考察とまとめ
人間でもそうですが、猫もいつどのタイミングでアレルギー反応を示すか分りません。
今はただ愛猫が原因物質(アレルゲン)に運良く接触していないだけで、急にアレルギーを起こすかもしません。
アレルギーは体質でもありますので、治すというよりもそれぞれの症状を軽減することしかできませんが、その発症を抑え予防することは可能です。
猫のアレルギーへの対策は、とにかくアレルゲンを特定し、それを出来るだけ排除してあげること。
ご自身で出来る範囲であれば、食事をした後に嘔吐しただとか、何かに触れた後にやたらと体を掻いているだとか、アレルギー症状を起こすタイミングをしっかり観察し、何がアレルゲンとなっているのか特定しましょう。
重度なアレルギー症状(喘息、重度な皮膚炎など)の場合は、動物病院でアレルギーの検査をして、早急な症状の緩和とアレルゲンを排除するなどの対応が必要です。
アレルギーリスクの回避には、日頃から室内飼いの徹底、こまめな掃除、ブラッシングしてノミの存在や皮膚の状態を確認したり、猫の様子をしっかりと観察することが大切なのです。
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