【猫の味覚】猫は味覚が無い?甘味や辛味は?猫の味覚は3種類のみ!

舌を見るために口が開いちゃうボタンを押されている体の愛猫モコ

こんにちは!レウです。

猫には味覚が無いとかってよく言われていたりしますが、猫それぞれに食べ物に対する好き嫌いってありますよね。

うちの愛猫モコはマグロの赤身が大好き、片やミミはマグロには一切見向きもせず、生クリームなど乳製品が好きです。(注:人間向けの乳製品は、あまり与えてはいけません、猫に与えてはいけないものは、こちらを参照ください。)

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といった具合に、猫にもそれぞれ好き嫌いがあるわけですが、そんな猫の味覚とはどのようになっているのでしょうか?

本当に食べ物の味を感じていないのでしょうか?

甘い物、辛い物などの判断は出来るのでしょうか?

結論から言ってしまうと猫にもちゃんと味覚はあります。

ってことで、今回は猫が感じる3種類の味覚、猫にとっての甘味や辛味、また味覚に伴い猫の舌の役割や猫舌、水や食べ物の判別の仕方についても併せて書いてみたいと思います。

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猫の舌には4つの役割

舌を出している愛猫モコ

ご存知のように猫の舌には、なにかトゲトゲした突起物のような物があり、猫に舐められるとザラッとしますよね?

そのザラザラに慣れちゃうと、久々に犬に舐められたりした時、ヌルヌルしてて気持ち悪く感じてしまったりもしますww

そんな猫のトゲトゲ舌には、4つの役割があります。

ひしゃく

水を飲む時など「ひしゃく(柄杓)」の代わりとなります。

水面に対して舌が裏側に曲がって「ひしゃく」となり、舌が水面に触れたことにより水柱が発生、水柱が最大になったところを口に入れているそうです。

なんとも器用な飲み方ですよね。

ブラシ

上記しました突起物が活躍するのが毛繕いです。

あの突起物は「糸状乳頭」と言ってブラシになるんですね~。

猫は起きている間の10%を毛繕いに費やすと言われているぐらいの綺麗好きですので、体にブラシが備わっているってわけですww

スプーン・ヘラ

肉食である猫が獲物を捕らえ、骨から肉をそぎ落とすスプーンやヘラのような役割もあります。

その際にも猫の舌のトゲトゲ「糸状乳頭」が役立てられています。

味覚

最後に持って来ました(順番には特に意味はありません)が、肝心の食べる物に応じて認識される感覚、味覚となります。

これは人間と同じですね。

ただ、舌には「味蕾細胞」という味を脳に伝えるセンサーのようなものがあり、人間にはおよそ10,000前後、猫には750前後しかなく、よって人間とは味の感じ方がだいぶ違ってくるのです。

猫が感じる味覚は3種類のみ

苦いと顔をゆがめている愛猫ミミ

「味蕾細胞」の多い人間は「甘味」「辛味」「塩味」「酸味」「苦味」「旨味」を細かく感じ取ることが出来ます。

ですが、「味蕾細胞」の少ない猫が感じられるのは「塩味」・「酸味」・「苦味」の3種類で、ハッキリと感じ取れるのは「酸味」と「苦味」だけです。

酸味

猫が最もよく感じられるのが「酸味」で、これは肉食である猫が主食となる肉の鮮度を見極めている為だそうです。

猫は酸っぱいものを美味しく感じている「旨味」と捉えている可能性があるようで・・・

肉つまりタンパク質に数多く含まれるアミノ酸を「旨味」と捉えるわけですが、その「旨味」と捉えるアミノ酸の種類が、人間は2種類だけなのに対して猫は6種類を「旨味」と捉えているそうです。

人間でもお肉は美味しい食べ物ですが、猫は単純にその3倍美味しいと感じているのかも(汗)

猫は酸味、すっぱいのがお好き・・・そういや、猫って靴とか靴下とかの匂いを嗅いだりするとじゃれたりもしますもんねww

ってか、僕の靴の匂いをよく嗅いでいるってこたぁ・・・僕の足が臭いってことか!?

と、とにかく猫は「酸味」を敏感に感じ取り、「酸味」を「旨味」として捉えているとのことです。

苦味

次に、「苦み」ですが、これもまた猫が肉を主食としているからで、腐っている肉を判別するために発達したそうなのですが、猫は他の肉食動物よりも抜きに出て強く「苦味」を敏感に感じているんだそうです。

猫は腐った肉に含まれるいくつかのアミノ酸を苦いと感じるようで、「苦味」=腐っていると判断、腐った肉を回避する能力に長けているというわけです。

なんと肉食動物の中では異例とも言える12種類の「苦味」を猫は感じることが出来るのだそう・・・人間が苦いと感じる物は、猫にとってはさらに苦く感じているとのこと。

つまりちょっとでも腐っている(苦い)と感じたならば、猫はその肉を食べないってことになります。

猫にとって肉は鮮度が命ってことですね。

キャットフードなどで新鮮な肉を使用していると謳われている物をよく見掛けますが、新鮮な肉や、たんぱく質が大事だと言うのは、その栄養素もさることながら、味覚と言った面からも見て取れますね。

塩味

「塩味」に関しては、感じるには感じるけども、ほとんど区別出来ないようなレベル。

猫は人間のようにほとんど汗をかいたりしませんので、塩分が排出されるようなことはなく、獲物の血液に含まれている程度の塩分で十分。

摂取し過ぎると体に負担ともなり、猫にとってぶっちゃけ不必要な栄養素となりますので、「塩味」を感じる必要性がないからだそうです。

猫は甘味を感じない・・・ハズが?

クリームを舐める愛猫ミミ

犬は糖分に対するセンサーが最も多いのに対して、猫はほとんどそのセンサーが無いそうです。

犬は雑食ですが、猫は完全な肉食ですので、「甘味」に関しても「塩味」と同様にあまり必要ないってことなのでしょう。

って言うのが、基本的な考え方です。

 
ただ、猫が人間と暮らすようになり、甘い物を口にすることが多くなって来たせいか、「甘味」に反応を示す猫も増えて来たのではないかとも言われているようですよ。

新人類ならぬ新猫類なのか!?

うちの甘い物好きなミミも、もしかしたら新猫類?

猫にとっての辛味とは?

辛さを感じない体で舌を出す愛猫モコ

では、「甘味」とは逆の?「辛味」はどうなの?ってことで、猫にとっての「辛味」についても書いてみます。

「辛味」もまた「塩味」と同様に猫にとっては感じ取りにくい味覚と言われてます。

理由は「塩味」のそれと同様かと思います。

でも、辛い物を猫に近づけると嫌な顔をしたりするじゃん?判断出来るんじゃないの?って思う方もいるかと。

あれは味覚ではなく、嗅覚によって判断されているに過ぎません。

猫はスパイシー系などの刺激臭は苦手ですし、これはダメ!危険だと食べる前に判断しているのだと思われます。

言わば食わず嫌いですね。

なので、猫が鼻炎など何らかの原因で嗅覚が弱まっていれば口にしてしまうことがあるかもしれませんが、だからと言って猫に辛い物を与えてはいけません

こしょう・わさび・からし・唐辛子などの香辛料を含めて刺激の強い物は、猫の胃を刺激し麻痺させてしまい兼ねませんし、肝臓や腎臓、泌尿器疾患の原因ともなってしまうからです。

冗談半分で鼻に付けて、試しに舐めさせてみるなんてことは決してしないようにしましょう。

猫は水の違いがわかる

猫の味覚/モコ

違いの分かる猫ですハイ。

人間には判別出来ないような水の味が、猫には判別出来てしまう。

猫は水に対する鋭い味覚を持っているそうなのです。

ある説によると、塩素で判別しているとも言われていて、塩素が抜けたお風呂の水や花瓶の水を飲んだり、はたまた蛇口から直接飲んだりする猫もいたりで、猫の好みによって様々だったりするようです。

 
うちの場合はモコが水にうるさいですね。

お風呂の水や食器など洗い物に溜まった水を飲もうとすることが多々ありますし、猫用の器に入れてる水も入れ替えてくれと要求して来ます。

でもこれはどういうことなんだろうね。

猫は砂漠の生き物だったこともあって、水はあまり飲まなくても済むような体質だと言われているのに、そこが発達しているとはこれいかに・・・。

 
ただ、キャットフードだけを食べるようになった猫にとって、不足しがちな水分は非常に重要であることに変わりはありません。

腎臓病や尿路結石などに対しても新鮮な水をよく飲ませてやることが大切だったりするのは確かなことですので、違いのわかる猫の好みに合わせてしっかりと水を飲ませてあげましょう。

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なんで猫舌?なんで猫が選ばれた?

猫舌と言っている体で舌を出す愛猫ミミ

味覚からはちょっと離れてしまうのですが、舌と言えば「猫舌」という言葉があります。

「猫舌」と言えば、熱い物が苦手という意味で使われているわけですが、人間以外の動物はみな熱い物が苦手なのです。

そもそも火を使えるのは人間だけなのですから。

ではなぜ猫が取り上げられたのでしょうかね?

 
猫は基本的に味覚はもちろんなのですが、その他に食べ物の「温度」「匂い」「舌触り」を重要視して判断しています。

猫は食べ物の温度が30~35℃ぐらいがお好み。

35℃を越えると突然食べなくなってしまうそうで、そんな猫の極端さを見て「猫舌」という言葉が生まれたのではないかと。

(ちなみに猫が食べ物の温度を判断するのは「鼻」なんですけどもね・・・。)

もしくは、他の動物よりも犬や猫を飼っている人が多く、犬よりも猫は人間の身近(屋内)で暮らしていた為に、熱いモノが苦手という対象が猫になったのではないか?と言われていたりだそう。

少なくとも江戸時代には「猫舌」という言葉が存在していて、その頃は犬よりも猫の方が多く飼われていたそうです。

特に猫は上流階級のペットまたはネズミ捕獲用として室内で飼われていたそうなので、僕としては後者なのかなぁって思っていますが・・・真相やいかにww

わからんのかーい!

食べ物は味覚より嗅覚で判断

外からの風の匂いを嗅いでいる愛猫モコ

「猫舌」のところで、ちょろっと書いたのですが、猫は食べ物を判断する時に、「味」というよりもまず「温度」「匂い」「舌触り」を重視しているのです。

その中でも最も重要なのが「匂い」です。

猫の「味覚」に関しては、秀でた一部を除き人間には到底及びませんが、こと「嗅覚」に関しては、なんと人間の数万倍~数十万倍とも言われているのです。

その食べ物が、自分好みか、危険ではないか、腐ってはいないか、猫が食べ物を判断する時には、「味覚」よりまず「嗅覚」を頼りにします

つまり人間のように口に入れてから最終的な判断を下すのではなく、猫は口にする前に匂いで判断を下してしまうというわけなのです。

猫は食べ物をいったん呑み込んでしまう動物ですので、もしも危険な物だとしたら口に入れてからでは遅いのですね。

よって、自分好みの匂いでなかったり、匂いが薄れてしまったキャットフードは、美味しそうだとは思わないのでなかなか食べてくれません。

 
うちのモコミミも古くなったものよりも新しく入れ替えてあげたキャットフードを好んで食べます。時には容器にまだ入っているのに、新しいモノを要求してくることもしばしば(汗)

キャットフードが「味」よりも「匂い」にこだわって作られているのは、猫が食べ物を匂いで判断しているからなのです。

たまにキャットフードの「匂い」がキツいと文句言っている方も見掛けますが、猫にとってはその「匂い」が重要なのですね。

まぁ、「匂い」にもそれぞれ好みがあるとは思いますが(汗)

 
さらに先ほど「猫舌」のところでもチラッと書きましたが、猫が食べ物の温度を判断するのも実は「鼻」

食べ物の匂いを嗅ぐのと同時に、温度も測って自分に危険が無いかを確認しているのです。

そして、そこがクリアされてはじめて、先ほど書きました「酸味」「苦味」などの「味覚」によって美味しいかどうかを判断する形となります。

無臭(匂いが薄い)だったり温度が熱すぎると、例え「味」が猫にとって合格点だとしても、まず食べてはくれないのですorz

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猫の味覚について、考察とまとめ

マグロの刺身に食らいつく愛猫モコ

猫の味覚について一度まとめてみますとこんな感じです。

  • 酸味:猫にとっての旨味となり最も良く感じ取る。肉の鮮度を見極める。
  • 苦味:腐っている肉を判別するために発達している。
  • 塩味:感じるには感じるが、塩分はあまり必要とせずほとんど区別出来ない。
  • 甘味:基本的に感じてないが、最近では「甘味」に反応を示す猫も?
  • 辛味:塩味と同様あまり感じない。そもそも刺激の強い物は危険。
  • 旨味:感じない、猫の旨味は酸味。

僕が一番「へぇ」って思うのは、猫の水の飲み方かなww

すくって飲んでいるのではなく水柱を立たせて口の中に入れるってヤツだったりww

味覚の話ではないっていうww

 
して、あくまでもこれらをそのまま受け取った場合の話ですが・・・

猫は苦い物が嫌いでしょっぱさは分からない、30~35℃ぐらいの少々酸味の効いた匂いぷんぷんの食べ物(新鮮な肉類)が好き、そして水には特にこだわっていて、たまにはスイーツも食べてみたい!

・・・ってな生き物ってことになりますねww

まぁこれは極端に言えばだし、個性もありますから、必ずしもそうではないでしょうけどもww

 
とりあえず猫の味覚は「塩味」・「酸味」・「苦味」の3種のみであるようで、猫が美味しいと感じるものは、人間の感覚では推し量れないってこと。また「匂い」も然りです。

人間が食べておいしいから、または味が薄いから、猫にも大丈夫だろう!

逆にまずいから、「匂い」がキツいから猫も同じように食べない!

ってことにはならないのです。

 
そもそも人間の食べ物は基本的に猫に与えてはいけません

薄いと感じても塩分が強かったりもしますし、体調を崩す原因となってしまいます。

なるべく総合栄養食である良質なキャットフードと、新鮮な水を与えるのが、やっぱり一番かな。

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美味しそうに、または一心不乱に食べる姿が僕は好き。

そんな姿を見ていると、この子たちに良いものを食べさせてやれるように、もっと頑張ろう!って気持ちにもなるのですww

 
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猫食
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この記事を書いた人
レウ

35年間猫と暮らし、今現在2匹の猫と暮らす猫バカ。地図会社、印刷会社、システム会社を経て、物作りの楽しさを知りブログを書き始める。猫を長生きさせることを目標とし猫ブログを立ち上げ、愛猫たちの出来事、猫に関する役立つ情報など、経験した事も交えながら、飼い主目線で記事を書いてます。猫以外では映画やゲームが好きなインドア派。

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