こんにちは!レウです。
数年前に子供の頃以来久しく虫歯になってしまい、歯を削って銀歯を差し込みました(汗)
目立たないようにする銀歯ではないヤツってお高いのね・・・今回は奥の方の歯であり、歯医者さんも銀歯で十分でしょうと言っていたので良いのですが(泣)
そして、歯医者さんで正しい歯磨きを習い、歯茎の大切さをレクチャーされました。
で、肝心の猫の話ですが、猫は虫歯になることはほぼありません。(あくまでも“ほぼ”です。)
ですが、猫も歯周病にはなってしまうのです。
私事ですが虫歯よりもむしろ歯茎まわり、歯周病に気をつけなければいけないと歯医者さんにも言われました。
放っておくと猫が食欲不振になったり歯が抜け落ちたり、または他の病気を誘発してしまったりもする歯周病。
猫が虫歯にはほぼならないとは言え、猫の口の中の様子には、十分注意する必要があるってことになるのです。
人間同様、歯の治療ってば治療費が高額になってしまう場合もありますからね(大汗)
だからって放っておくと大変なことになってしまいますしorz
そこで、この記事では猫の歯周病について、そのままにしておくとまずい症状やその原因、治療費の話も含めた治療方法、歯周病予防を書いていきます。
猫の歯周病とは?
猫の歯周病とは、歯の表面などに付着した細菌が毒素を生み出し、歯茎や骨に炎症が起きてしまった状態のことです。
まず猫の歯茎(歯肉)に炎症が起きると歯肉炎となり、その歯肉炎が進行すると歯茎や歯を支えている歯根膜、歯槽骨にまで炎症が及ぶ歯周炎となり、酷い場合には歯が抜けてしまう場合も。
これら歯肉炎や歯周炎といった歯の周りの組織(歯肉・歯根膜・歯槽骨など歯周組織)に炎症を起こす病名の総称を歯周病と呼びます。
そして、3歳以上の猫で、8割がすでに歯周病になっていると言われています。
人間でも保険が効かない部分もあり歯の治療は高額になりがちですが、猫も同様に歯の治療は高額になりがち・・・ペット保険会社などの調べによると何気に歯周病に関連する案件が多いとされています。
それと言うのも、歯周炎ともなると歯茎から出血したり、痛みを伴う為に猫が思うように食事することが出来なくなってしまう。
最悪は食事を受け付けなくなり衰弱してしまうおそれもあります。
また、歯周病になると奥歯に近い場所の副鼻腔にまで炎症が侵食して鼻炎(副鼻腔炎)の原因になってしまったり、または口内炎(歯肉口内炎)の原因にもなるとされています。
そのどちらもが、人間のそれとは違い、猫にとってはとても厄介な病気だったりします。
食欲不振や鼻炎、口内炎などを治療する際に歯周病の治療も必要になる場合がある為、ペット保険などでは歯周病の案件が比較的多いのではないでしょうか。
ゆえに猫の歯周病は放置していてはよくない病気なのです。
そして何より歯周病になってしまわないように予防してあげることがとても大切なのです。
猫の歯周病の症状
猫の歯周病のはじまりは歯肉炎です。
猫の正常な歯肉(歯茎)は主にピンク色なのですが、赤みを帯びたり、腫れてきたり、口臭を伴います。
また、固い物を噛んだりすると出血することも。
歯肉炎が悪化してしまうと歯周炎へ進行し、口臭がさらに酷くなって、ちょっとしたことで歯茎からの出血が見られるように。
歯周炎をそのままにしておくと、歯周ポケットがどんどん深くなって、歯周組織が破壊され正常な組織に戻せなくなってしまい、歯がグラグラしてきて、場合によっては歯が抜け落ちてしまうこともあります。
- 口臭がきつくなる
- 歯茎が赤みを帯びる・腫れる
- 歯茎から出血が見られる
- 痛みがある為、食べるのが遅い、または食べない(食欲不振)
- 歯がグラグラする(抜けかけていると歯が伸びたように見える)
また、猫の歯周病が原因となって引き起こされる(併発する)病気もあり、そのどれもが厄介なもの。
猫の鼻炎や口内炎は人間のもとは違って、食欲不振など辛い状況を招いてしまいますし、慢性化すると治療も困難となります。
歯周病が長引き酷くなってしまった場合には、炎症やバイ菌によって歯の根っこ周りの骨が溶けてしまい、皮膚や歯肉に穴が空いてしまうことも・・・。
- 鼻炎(副鼻腔炎)
- 口内炎(歯肉口内炎)
- 外歯瘻:骨が溶けて目の下など皮膚に穴が開く
- 内歯瘻:骨が溶けて歯茎に穴が開く
- 口鼻瘻管:骨が溶けて口と鼻の間の骨に穴が開く
- 心臓、腎臓、肝臓などの疾患
猫の歯周病は口の中の病気ですので、意識して見ていてあげないと、なかなか気付いてあげにくいものです。
日頃から猫の口の中をチェックして、初期の症状(歯茎の赤みや腫れ、口臭、食欲不振など)に気付いてあげられるようにしましょう。
そして猫の異変に気付けた場合には、なるべく早く病院で診てもらうようにしてください。
歯周病はうつる?
歯周病は感染症でもあり、感染力が強くないのでそこまで神経質になることは無いとしつつも、人間の歯周病菌はむし歯菌と一緒に、唾液などから感染すると言われています。
他の人との口移し、他の人が使ったお箸やスプーンを使用した場合に感染する可能性があるとのこと。
そして猫の歯周病も同じことが言えるそうです。
人が食べた物(食べかけの物、食べ残した物)を猫に与えた場合、歯周病菌が猫に感染してしまうようで、その逆も然りです。
そして、猫同士の場合についても同様だそうです。
ただ、先ほども書きましたように、感染力は弱く、猫同士では鼻を嗅いだり、体を毛繕いする程度のスキンシップなので、感染する可能性はそんなに高くはないとのこと。
でもゼロではありませんので、特に後述する歯周病予防で使う歯ブラシなんかは、猫それぞれ別々の物を用意した方が良いのかもしれませんね。
猫の歯周病の原因
猫の歯周病の原因と考えられるものは以下のようなものとなります。
歯垢・歯石
猫の歯周病の最たる原因となるのが歯垢です。
歯に付着した細菌が集まって出来る菌膜が24時間で歯垢となります。
歯に付着した歯垢は歯磨きなどで簡単に剥がせるのですが、歯と歯茎の間「歯周ポケット」に入り込むと除去しにくくなるのはご存知の通り。
その歯垢をそのままにしておくと石灰化し、2~3日程度で歯石となってしまい、歯磨きでは取り除けなくなってしまいます。
その歯石にはさらに歯垢が付着しやすくなって悪循環を招いてしまう。
そして歯に歯垢がとどまってしまうと細菌が繁殖し、やがて炎症を起こして歯周病の始まりでもある歯肉炎となっていまうのです。
歯垢は歯に付着しがちな粘度の高いもの、つまり猫にウェットフードばかりを与えていると、歯垢はより溜まりやすくなってしまいます。
口内の裂傷
猫が固い物や鋭利なものを口にして口内を傷つけてしまうと、そこから炎症が起こり歯肉(歯茎)に歯肉炎が起こってしまう可能性があります。
こういったケースでは、傷の治療を行なえば歯周病は快方に向かうことが多いようです。
ただ、猫の歯に傷(ヒビ)などが入った場合にはちょっと話が変わって来ます。
歯に傷がつくと歯槽膿漏の原因に
歯に入った傷(ヒビ)やもしくは歯が折れてしまった場合、そこから病原体が侵入し歯の根っこ部分で炎症が起き、歯周ポケットが深くなることでそこに膿が溜まる歯槽膿漏になってしまう可能性も。
軽度な歯槽膿漏の治療は膿の除去を行いますが、これもまた長期化してしまい歯周組織が破壊され尽くしていると、抜歯せざるえを得なくなってしまいます。
猫の歯槽膿漏について、簡単ですが書留めておきます。
- 食欲不振
- 口臭が酷くなる
- 歯茎の腫れ、顔が腫れる
- 歯がグラつく
- 歯槽骨髄炎:歯槽骨の骨髄で炎症を起こす
- 皮下膿瘍:歯槽骨に穴が開き、皮膚にまで膿が溜まる
[歯槽膿漏の原因]
- 歯周病
- 歯の傷(ヒビ)
- 歯が折れる
免疫力の低下
細菌や病原体が好き放題してしまうのは、だいたい免疫力の低下が原因です。
体外から侵入した細菌やウイルスなど有害な異物を、免疫細胞が常に観察し攻撃・排除するシステムである免疫力が低下してしまうと、通常なら抑えられる細菌が口内で幅を利かせることとなり増殖してしまいます。
慢性疾患や他の感染症などに掛った場合、または子猫や高齢猫は、免疫力は低下しがちなので注意が必要です。
猫の歯周病の治療方法
猫の歯周病の治療は、とにもかくにも歯垢や歯石の除去。
軽度な歯肉炎なら、口内洗浄剤にて口の中を綺麗にし、その後は日頃の歯磨きなどで歯垢を除去していき、口内を清潔に保ちます。
また、必要であれば抗生剤や抗炎症剤などを投与してもらいます。
歯肉炎が重度な場合もしくは歯周炎となっている場合は、頑固で取り除きにくい歯垢や歯石、歯周ポケットの汚れや炎症を起こしている組織を除去する為、治療中に猫が暴れたりしないように全身麻酔をして治療にあたることが多いとのこと。
治療後に再発を遅らせる為に、歯にコーティングなどが行われることもあるようです。
歯周組織の破壊や、歯のぐらつきがひどい場合には抜歯を行います。
こちらも全身麻酔をすることになります。
また、糖尿病など基礎疾患がある場合はその治療、感染症や口内炎など歯周病と併発している病気がある場合には対処療法を行ないます。
全身麻酔は命の危険を伴いますので、行う際には十分に獣医さんと相談して、愛猫(年齢など)に適した治療方法を決めるようにしましょう。
猫の歯周病の治療費は?
猫も歯の治療にはお金がかかります。治療費としては約1万円~約10万円といったところで、状態によってけっこうな幅があります。
内科のみ、歯垢・歯石除去、抜歯など歯科領域内で済んだとしても、ペット保険会社によってはペット保険の補償対象外となり全額負担となる場合が多い。
口内炎や鼻炎、その他の基礎疾患や併発した病気の治療や手術など歯科領域外の治療の場合は、保険会社によってはペット保険の補償対象とはなりますが、余計な出費が加算されますので結局高くついてしまいます。
ゆえに、猫の歯周病は早期に発見し軽度なうちに治療してあげる方が、飼い主にとっても愛猫にとっても良いと言えるかもしれません。
さらに言えば、歯周病にならないように日頃から猫の歯周病予防をしっかりとしておくようにしましょう。
そうすることで、もし歯周病になってしまっても早期発見に繋がりますので。
猫の歯周病を予防するには?
歯周病を予防するには、主に日々の猫との生活習慣を整えて、歯周病の原因となる事柄を潰していくことになります。
猫の歯周病を予防する方法は以下の通り。
猫にも歯磨き
猫の歯周病予防として最も大事なのがコレ、猫にも歯磨きをしてあげることです。
猫の歯周病最大の原因である歯垢を、歯石となってしまう前に剥がしてやることが重要となって来ます。
歯石化してしまっていると歯磨きではもう落とせなくなってしまいます。
猫に歯磨きを行なう前に、口の中をチェックしてみましょう。
歯茎がピンクで歯が白ければ、まだ歯垢の状態なので大丈夫。
歯磨きを開始しましょう。
逆に歯茎が赤みがかっていて歯が黄土色であるのなら、すでに歯石となっている可能性がありますので、一度病院で診て貰うと良いかも知れません。
猫の歯磨きは1日1回するのが最善ではありますが、猫の歯垢は2~3日程度で歯石となってしまうので、それぐらいの間隔で歯磨きをしてあげると良いかと思います。
あと、多頭飼いされているのであれば、先ほども書きましたように感染の可能性を考えて、歯ブラシは猫それぞれ別々にした方が良いでしょう。
とは言うものの、猫に歯磨き!?無理無理・・・って方も多いかと(汗)うちもそうですしorz
徐々に慣れさせていけばいずれ歯磨き出来るようになるとは思いますが・・・なかなかね(泣)
歯垢除去には歯ブラシを使った歯磨きが一番良いのですが、最近では猫の歯磨きを補助・サポートしてくれるようなグッズも多く売られているので、そういった物を活用するのも良いかと。
また、キャットフード(おやつ)に関しても、粘度があり歯に付着しやすいウェットフードばかりではなくドライフードにすることはもちろんのこと、歯石の蓄積を軽減してくれる物なんかもありますので、探してみると良いかもしれません。
誤飲・誤食対策
猫が硬く尖った魚や鳥の骨、ガラスの破片、針、つまようじ、電気コード、洗剤など、固い物や鋭利な物、刺激のある物を口にして、歯茎に傷がついてしまうと、そこから炎症が広がり歯肉炎になってしまう可能性が出て来ます。
また、口の中に傷がついてしまった場合には、同じくそこから炎症を起こして口内炎にもなってしまう可能性もあります。
そうでなくても中毒症状や呼吸困難など、猫の誤飲・誤食は最も身近に起きる危険な事故です。
できる限り、猫が口にしてはいけないものは、猫の手の届かない場所に仕舞っておくように。また、調理の時や食べこぼしにも注意を払うように、日頃の掃除も大切ですね。
また、猫にお留守番してもらう時なんかにケージに入れる方もいるかもしれませんが、ストレスを溜めた猫の場合だとケージをガリガリと噛む“ケージバイト”という行為を行ないます。
それをされると、猫の歯が傷ついたり折れてしまったりしやすくなり、先ほど原因のところでも書いた歯槽膿漏になる危険性が高まります。
そういった行為を行なう猫の場合は、ケージに閉じ込めるという手法は控えた方が良いですね。
というか、そもそもお留守番で猫をケージに入れてしまうのはあまりおすすめ出来ません。
猫がケージ内で過ごす限界は、せいぜい数時間と言われていますので、ストレスの原因にもなってしまいます。
免疫力の維持
上記歯周病の原因のところでも書きましたが、免疫力の低下は口の中の細菌を増殖させてしまいますし、病原体の侵入を容易にしてしまいます。
また、免疫力の低下は猫風邪などの感染症や歯周病を併発するような様々な病気にもかかりやすくなってしまいます。
特に子猫や老猫など、免疫力が低下しがちな猫は要注意です。
免疫力を維持または向上させるには、無添加で消化吸収の良い食事、腸内環境の改善、過剰に増加した活性酸素やストレスに留意すると良いとされています。
猫の歯周病について、考察とまとめ
今回は猫の歯周病について書いてみました。
猫は虫歯にならない、また猫は食べ物を飲み込む動物なので、実は歯がなくても生きてはいけます。
ですが、歯周病になると厄介な病気を引き起こしてしまい兼ねませんし、食欲不振にもなるので猫が衰弱してしまうおそれもあります。そもそも痛みを伴うので猫の苦痛は計り知れません。
歯周病は進行すれば進行しただけ治療が大掛かりな物となり、全身麻酔を行なうことも多いので、猫には危険が付きまといます。
そんな猫の負担もさることながら、治療費も膨れあがってしまい、飼い主の負担も増してしまいます。
猫の歯周病は口内炎と同様に、口の中の病気である為、飼い主は気付いてあげられにくいものです。
猫の歯の健康を守る為にも、取り返しがつかないような状況になってしまわない為にも、日頃から猫に歯磨きまどをして予防に励んだり、あくびした際にでも、猫の口の中をチェックしてあげることが大切ですね。
そして、もし猫の口内に異常を感じた際には、すみやかに動物病院で診察してもらうようにしましょう。
また、病院によっては歯科検診を行なっているところもありますので、定期的に受診すると良いかと思います。
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